毎日の部活動やレッスンは楽しいですか? 試合直前の練習など痛みや違和感があっても、つい無理してしまいがちです。昔は当たり前だった練習方法やトレーニング方法そして身体のケア(手入れ)の方法が、今では間違った方法だということがあります。強くなるために必要なのは、きつい長時間の練習を休みなく続けることだけではありません。スポーツの常識も日々進化しています。ジュニアスポーツ選手も保護者も指導者の皆さんも、ちょっとした痛みや違和感、フォームの乱れなど「わずかなサイン」を見逃さず、スポーツドクターに相談しましょう。
『スポーツ傷害』には、捻挫、打撲、脱臼、骨折など外からの強い力でおこる「外傷」と、身体に比較的弱い力が繰り返し加わることによっておこる「障害」あります。成長期にはまず骨が成長し、筋肉がそれを追いかけるように成長します。この時期の骨は、両端が軟骨で、骨端線と呼ばれる部分で骨が伸びていきます。このため、骨・関節は成人と違って構造的に弱く、強いけん引力、圧迫力が繰り返し働くと、傷ついたり変形しやすく『スポーツ傷害』が生じやすいのが成長期の特徴です。『スポーツ傷害』は早期に対処しないと重症化して、関節が変形したり骨が分離したまま直らなかったりと、スポーツだけでなく日常生活に支障を生じることがあります。スポーツ中やスポーツ後に痛みや違和感を感じるときは、スポーツドクターがいる整形外科を受診し、診療やリハビリテーションを受けましょう。 またスポーツドクターと相談し、アスレチックトレーナーやストレングストレーナーによるアスレチックリハビリテーション(競技復帰に向けたリハビリ)を行うことが早期復帰のために大切です。